Blog for MUSIC JUNKIE
オフィス・サンビーニャのブログ
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2024年05月12日
ポルトガルギター 3Aモデル/月本一史さんのご感想
これまでのモデルに比べて良くなった点としてまず挙げられるのは、ペグの回転がスムーズになったことです。音のことじゃないのかと思われるかもしれないのですが、ギターラ(ポルトガルギター)は数曲弾くごとにチューニングが必要な楽器であり、弦の次に触る機会が多いのはペグです。そのペグの操作にストレスがないことは演奏する際、練習する際の心理面で重要な要素です。

音の面では12フレット近辺のハイポジションの音程も安定しているのが、この価格帯では特筆できるポイントです。
純粋に音のクオリティを求めるのであれば100万円クラスのオーダー品にかなわないのは当然なのですが、音の安定したエントリーモデルを安心して買える機会は貴重です。

また、同じスタイルのものでも1本1本サイズ感が違うのはハンドメイドであることの証左だと思います。

あくまでもお好みの範囲ですが、手を入れるとしたらブリッジとナットを骨素材のものに交換すること、それから弦高の調整です。
これは購入時に手を入れるよりも、楽器がある程度日本の気候に慣れてからのほうが良いように思います。

要約しますと、
・エントリーモデルとしては申し分ない、お値段以上のクオリティ。価格帯からすると出色の出来。
・演奏者のストレスが少ない造り
・手を入れるならブリッジ交換、ナット交換、弦高調整
・どっしりとした響きを求めるならコインブラモデルの方がおすすめ

ブリリアントな響きを求めるならリスボンスタイルを、どっしりした響きを求めるならコインブラスタイルをお勧めします。

月本一史(ギタリスタ/リスボン市立ファド博物館公認日本ファド大使)

カテゴリーなし | 12時59分 | ↑トップ
2024年03月23日
Smithsonian Folkways〈カスタムCD(CD-R)〉商品について
〈カスタムCD〉(CCDと表記されることもあります)とは米国Smithsonian Folkwaysが独自に開発したCD-Rを盤に使った商品のことです。

そもそもSmithsonian Folkwaysは廃盤を作らないことをモットーに掲げていて、オリジナル盤のストックが無くなった際、コスト高を理由に再プレスができないこと(=廃盤)を回避する手段として考案されました。

〈カスタムCD〉はオーダーを受けてからCD-Rを焼き、ジャケットと曲目表が印刷されたシールを貼った黒い紙ジャケットにCD-Rを封入して出荷するというシステムを採用しております。もちろん海賊盤などではなく、Smithsonian Folkwaysがしっかりと版権を持った正規盤ですのでご安心ください。

なお、通常のCD商品に入っているブックレットは〈カスタムCD〉には封入されておりません。その代わりにSmithsonian FolkwaysのWebサイトからブックレットをダウンロードする形が取られています。

Webサイトはこちらです→https://folkways.si.edu/

リンク先にある「Search」ボタン(虫眼鏡のマーク)をクリックすると検索が可能となり、そこにアーティスト名やタイトル、品番などを打ち込んで商品を探してください。目的の商品ページ内に「Download Liner Notes」というリンクがございますので、それをクリックすると目的のライナーノーツ(多くはオリジナル盤のブックレットをスキャンしたもの)が表示されます。必要に応じてダウンロードやプリントアウトしてください。

何か不明点がございましたらお気軽にオフィス・サンビーニャ(info@sambinha.com)までご連絡ください。

カテゴリーなし | 13時33分 | ↑トップ
2024年03月01日
アルバイト募集
弊社オフィス・サンビーニャではアルバイトを募集しています。
<仕事内容>
CD LPの商品化 出荷する軽作業

CD、LPなどの商品化、入荷チェック、簡単なPCの操作、出荷などの軽作業が主なお仕事。
弊社は主にワールド・ミュージック、ジャズ、ブルース、カントリーなどの音楽の配給を行う会社(創立1998年)です。
幅広く音楽に興味のある方、気軽にお問い合わせください。

<給与>
時給1030円〜
※経験に応じて昇給有。
勤務時間
実働6h以内(時間は応相談)
※週2日〜3日程度(月・水に働ける方を特に希望)

<休日>
■土曜日
■日曜日
■祝日
■年末年始

<待遇>
■交通費支給(隣接する都県まで)
■商品の割引購入制度有り

<勤務地>
埼玉県さいたま市浦和区岸町7-9-17 葵ビル3階B号

<最寄駅>
JR浦和駅

<資格>
■資格・経験不問
■レコード店・レーベル等での勤務経験のある方は優遇いたします。

お問い合わせは
info@sambinha.com までお願いします。

カテゴリーなし | 18時54分 | ↑トップ
2023年12月28日
サンビーニャ 2023年ベスト・アルバム

【サンビーニャ 2023年ベスト・アルバム】

忖度無しに今年1年、弊社ウェブショップでもっとも売れた作品を並べたいと思います。
今後のご購入の参考になれば幸いです。

1. 中村とうようの「大衆音楽の真実」(3CD BOX)

2. 中村とうようの「ボサ・ノーヴァ物語」●青春篇 ●源流篇 ●放浪篇(3CD BOX)

3. 中村とうようの「世界こぶし巡り」+「こぶし地帯を行く」(2CD)

4. 小暮はな/ジャカランダ

5. ザ・ソウル・オヴ・コンゴ ~ ンゴマ・レーベルの秘宝 1948-1963(3CD)

6. アレマイユ・エシェテ/エチオピーク9 ~ グルーヴィー&ブルー

7. バントゥ/ホワット・イズ・ユア・ブレイキング・ポイント?(2023)

7. シティ・ヌールハリザ/シティズム(デラックス・エディション)

7. マハムッド・アハメッド/エチオピーク7 ~ エレ・メラ・メラ

7. トラフン・ゲセセ/エチオピーク17 ~ エチオピアの声

1〜3位は圧倒的な数字でディスコロヒアの3作がランクイン。

4位の小暮はなは、ラジオでオンエアされた際、大きく動きました。

5位以下はほとんど僅差でしたが、やはりミュージック・マガジンのベスト・アルバムの効果もあって『バントゥ/ホワット・イズ・ユア・ブレイキング・ポイント?(2023)』が一気に
伸びてきました。

カテゴリーなし | 14時54分 | ↑トップ
年末年始休業のお知らせ

2023年は弊社オフィス・サンビーニャをご贔屓にしていただき、ありがとうございました。
2024年も何卒よろしくお願いいたします。

勝手ながら弊社はこの年末年始に休業させていただきます。

休業期間:2023年12月30日(土)〜2024年1月8日(月)

なおウェブ・ショップからのご注文は常に受け付けておりますが、ご注文の確認メールの送信やご質問に対するご返信、入荷のご連絡、出荷作業につきましては、1月9日(火)以降の対応となりますので予めご了承ください。

オフィス・サンビーニャ スタッフ一同

カテゴリーなし | 12時20分 | ↑トップ
2023年06月23日
「世界こぶし巡り」+「こぶし地帯を行く」発売決定

とうようズ・アチーヴメント第3弾は世界中のこぶし系音楽が勢揃い。
各地域のこぶしのスペシャリストたちを一挙に紹介した大胆企画編集アルバム2枚を
完全復刻!


中村とうようの「世界こぶし巡り」+「こぶし地帯を行く」
2023年7月23日発売決定!


「ポピュラー音楽において非常に重要な歌唱テクニックである「こぶし」にスポットを当て、世界中のスペシャリストたちの名唱を楽しみながら、その魅力の根源を迫る。世界でも類を見ない企画の編集盤だ。」————田中勝則(音楽評論家/ディスコロヒア主宰)

世界中の「こぶしスペシャリスト」たちを一挙に紹介した大胆企画編集アルバム2枚を完全復刻!

【ディスコロヒア 2023年7月23日発売新譜】
『中村とうようの「世界こぶし巡り」+「こぶし地帯を行く」』

音楽評論家の中村とうようさんが亡くなったのは2011年。
今年は13回忌に当たります。
この2枚組アルバムは、そんな中村とうようさんが残した仕事を
少しでも多くの皆さんに思い出してもらおうと企画されたシリーズの第三弾。
ワールド・ミュージックにおいて非常に重要な歌唱テクニックである「こぶし」にスポットを当て、
世界中のスペシャリストたちの名唱をたっぷり楽しみながら、
その繋がりと魅力の根源を探る、世界的にも類のない企画の編集盤2枚組です。

『世界こぶし巡り』はその第一弾として1995年に発表。
タイトル通り、世界のさまざまな地域からその名手たちが紹介されます。
もちろん中核となるのはユーラシア大陸のど真ん中に位置するアラブやトルコ、
インドなどの音楽。
それらを中心に、ヨーロッパやアフリカ、さらには東南アジアや東アジアに伝播した
こぶし系音楽の流れを追います。
冒頭のほうでは日本の戦前の流行歌(上原敏)や御詠歌、江差追分など紹介され、
後半ではジャズやブルース、ソウルのスーパースターたちも登場。
こんな多彩な音楽を収録しても、まったくスムーズに楽しませてしまうところが
中村選曲のマジックでしょう。

そして2枚目の『こぶし地帯を行く』は1996年の作品。
『世界こぶし巡り』でも中核として紹介されたアラブ、トルコ、インドなどの「こぶし地帯」に、さらに深く足を踏み入れ、
世界でもっとも濃密な歌謡音楽の数々をじっくりと楽しませます。
紹介されるのはそれぞれの地域の歴代最高の歌手たち。
しかも、それぞれのもっとも良い時期に残した名唱の数々です。
多くの音源は中村がコツコツと集めてきた貴重なSPコレクション。
聴けば聴くほど味が染み出てくる、まさに究極の1枚です。

中村とうようが生涯に関わってきた数々の編集盤の中でも、もっとも大胆な企画であり、
もっとも長く楽しめる2枚組です。
ワールド・ミュージックに興味を持つ人たちのすべてに強くお勧めいたします。


【早割がお得です】
7月9日までに弊社ウェブショップでご予約された場合、早割15%オフが適用されます。
→早割は終了しました。発売日当日までは通常通り予約割り10%オフが適用されます。

ご注文はこちらから↓
https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_ite
m_detail/id/DISCOLOGIA-029/



カテゴリーなし | 16時50分 | ↑トップ
「中村とうようコレクション」シンポジウム実行委員会からのお願い
お客様各位

梅雨空が鬱陶しい季節になってきましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

さて、今回は武蔵野美術大学の「中村とうようコレクション」についてお願いしたいことがあり、ご連絡をさせていただきました。

ご存知のように中村とうようさんが亡くなられて12年。今年は13回忌に当たります。
それを機会に深沢美樹が『ミュージック・マガジン』2023年7月号に中村の追悼記事を書きました。
記事のリンク先は以下の通りですので、ぜひともご覧ください。

https://www.dropbox.com/s/0wm1fy2xii0pw0u/MM202307T
oyoNakamura.pdf?dl=0


深沢が取材してわかったことですが、記事に記されていますように、
武蔵野美術大学「中村とうようコレクション」の普及活動は2018年以降停滞しており、
コレクションを活用した音楽研究がまったく出来ていない状態が続いています。
端的に申し上げて、コレクションは現在、死蔵状態です。

そんな状況を改善するため本年5月、深沢はコレクションを活用したシンポジウムの開催を2度にわたり提案しました。
しかし、なぜか大学図書館の事務方には理解を得られず、ご許可をいただけませんでした。
(詳しい経緯は記事をお読みください)

そこで私たちはシンポジウム開催のための実行委員会を正式に立ち上げることを決意しました。
開催の「要望書」を、図書館の事務方ではなく、コレクションを管理する大学美術館・図書館の館長、
及び副館長にご送付するためです。

そこに皆様のお力添えをいただければと思い、誠に勝手ではございますが手紙をお送りさせていただいた次第です。
もしこのシンポジウムの企画にご賛同いただけるようでしたら「賛同者」としてお名前をお貸しいただけませんでしょうか。
シンポジウム開催の要望書には、ご賛同者として皆様のお名前を添えてさせていただきたいと考えています。

シンポジウム要望書草案
https://www.dropbox.com/s/82jhp020ehlu9ya/written%20r
equest.pdf?dl=0


もうひとつリンク先をお知らせしているのが館長と副館長にお送りする「要望書」の草案です。
音楽が専門ではない武蔵野美術大学に過度の負担をかけないよう、できる限り実現可能な企画にまとめてみました。
資金調達の面では文科省のご協力もいただいています。

13回忌を機に、改めて中村とうようが残したコレクションが日本におけるポピュラー音楽研究のための土台になってくれれば、
というのが私たちの願いです。
中村自身もコレクションを広く活用してほしいという希いのもと、武蔵野美術大学に寄贈を行いました。
シンポジウム開催は故人へのせめてもの供養になるとも思います。

皆様のご協力を賜れば幸いです。

令和5年6月20日

「中村とうようコレクション」シンポジウム実行委員会
関谷元子 田中勝則 原田尊志 深沢美樹 (50音順)  

追伸
なお勝手ながら、要望書を提出する都合上6月末日までにご返信を賜れば幸いです。

ご返信はこちらのメールアドレスまでお願いします。
info@sambinha.com

その際、ご賛同の意思とお名前(フルネーム)をお知らせください。

カテゴリーなし | 15時08分 | ↑トップ
2023年04月21日
中村とうようの「大衆音楽の真実」発売決定!!

とうようズ・アチーヴメント第2弾はワールド・ミュージック永遠のバイブルを復刻!

中村とうようの「大衆音楽の真実」
2023年5月28日発売決定!


「このCDが作られた1990年といえば、まさにワールド・ミュージックのブームがはじまろうとしていた時代。ずっと以前から世界中の音楽を並行して聞いてきたとうようさんにしてみれば、ついに自分の時代がやってきたと感じていたに違いない。そんな中で、腕によりをかけて選び抜いたのが、この3枚組に収録された音源である。もちろん、その時点においてほとんどが世界初復刻。インターネット・オークションもない時代によくぞこれだけの音源を集められたものだと、いまさらながら感心させられる。」————田中勝則(音楽評論家/ディスコロヒア主宰)

世界中のすばらしいポピュラー音楽の名演名唱を縦横無尽に。ワールド・ミュージック好きのバイブル3部作、ついに復刻しました!

【ディスコロヒア 2023年5月28日発売新譜】
『中村とうようの「大衆音楽の真実」』

音楽評論家の中村とうようさんが亡くなったのは2011年。今年は13回忌に当たります。この3枚組アルバムは、そんな中村とうようさんが残した仕事を少しでも多くの皆さんに思い出してもらおうと企画されたシリーズの第二弾。ワールド・ミュージック・ファンに長年愛されてきた伝説の3部作を、3枚組にまとめて復刻しました。

ポピュラー音楽ファンで読んでいない人はいない名著『大衆音楽の真実』(ミュージック・マガジン)が発表されたのは1986年。その時には「副読本」ならぬ「副聴レコード」としてLP2枚組2セットのアルバムが登場しました。もちろん本の内容と同様、世界中のすばらしいポピュラー音楽の歴史的な名演名唱を縦横無尽に並べた究極の内容です。それを中村とうようは1990年にCD3枚に分けて復刻。この時にはさらに多くの楽曲を追加され、より奥深い内容に変貌しました。今回の3枚組はそのときのCD3枚(当時はばら売り)を復刻したものです。

すばらしいのはその選曲、そして曲順です。それぞれの分野の歴史的名曲がずらりと並んだ選曲は、世界中の音楽を幅広く研究してきた中村とうようならではでしょう。歴史的な名演はもちろん、それぞれのジャンルのエポックメイキングな作品がしっかり収録されています。そしてさらにすばらしいのは、そんな世界の多様な地域の音楽が飛び出す内容なのに、なぜかすんなりと続けて聞けてしまうところです。それぞれの音楽にある不思議なつながり、いわゆるポピュラー音楽の「赤い糸」を想像させてしまうところに、中村コンピレーションの魅力がありました。

いまどき、ネットで音源を探せば、世界のポピュラー音楽を幅広く収録したアルバムを作ること自体はそれほど難しくありません。しかし、これほど多様な音楽を取り上げながら、それぞれに繋がる「赤い糸」を探りつつ、しかもそこにはっきりとしたひとつの美学が貫かれた内容のアルバムを作れる人は、そうはいません。

そういう意味でこれは間違いなくワールド・ミュージックの「マスト・アイテム」。「家宝」として大事に聞き続けていただきたい3枚組です。


【早割がお得です】
5月14日までに弊社ウェブショップでご予約された場合、早割15%オフが適用されます。
→早割は終了しました。発売日当日までは通常通り予約割り10%オフが適用されます。

ご注文はこちらから↓
https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_ite
m_detail/id/DISCOLOGIA-028/



カテゴリーなし | 15時31分 | ↑トップ
2023年02月18日
中村とうようの「ボサ・ノーヴァ物語」 発売決定!

ディスコロヒア 2年ぶりの新作
『中村とうようの「ボサ・ノーヴァ物語」 青春篇  源流篇  放浪篇』
2023年3月26日発売決定!


「ボサ・ノーヴァという音楽を知るためにもしもひとつだけアルバムを買いたい人がいたとしたら、ぼくは間違いなくこれをお勧めする」-----田中勝則(音楽評論家/ディスコロヒア主宰)


復刻専門レーベル“ディスコロヒア”が、約2年ぶりに新作を発表することになりました。

<2023年3月26日発売新譜>
『中村とうようの「ボサ・ノーヴァ物語」 青春篇  源流篇  放浪篇』(3CD BOX)

【早割がお得です】
3月12日までに弊社ウェブショップでご予約された場合、早割15%オフが適用されます。
→早割は終了しました。発売日当日までは通常通り予約割り10%オフが適用されます。

ご注文はこちらから↓
https://www.sambinha.com/e-commex/cgi-bin/ex_disp_ite
m_detail/id/DISCOLOGIA-027/



●ディスコロヒア、2年ぶりの新作!
●とうようズ・アチーヴメント 第一弾作品
●ボサ・ノーヴァの歴史を多角的に見つめ直した「マスト・アイテム」

音楽評論家の中村とうようさんが亡くなったのは2011年。今年は13回忌に当たります。

この3枚組アルバムは、そんな中村とうようさんが残した仕事を少しでも多くの皆さんに思い出してもらおうと企画されたシリーズの第一弾。これはそのブラジル音楽篇です。
ボサ・ノーヴァに長年接してきたとうようさんならではの独自の切り口で語られる、とてもユニークな「ボサ・ノーヴァ物語」です。

ボサ・ノーヴァのはじまりはジョアン・ジルベルトが1958年に録音した「想いあふれて」とされますが、とうようさんの「ボサ・ノーヴァ物語」は、さらに軽やかでボサ風味が増した第2弾シングル「ジサフィナード」からスタートします。
そのジョアンやジョビンをはじめ、ボンファー、バーデン、ヴァーリ、シルヴィア・テリスら、ボサ・ノーヴァのオリジネイターたちが残した黄金期の音源をたっぷり楽しめるのが「青春篇」。

そして「とうよう節」がさらに独自色を増すのが、その次の「源流篇」です。
ここで試みられるのはボサ・ノーヴァのルーツ探し。
1930年代のノエール・ローザから、サンバ・ジ・ボサと呼ばれる独特のファンキーな味わいを持ったサンバ、次いでサンバのモダン化の原点となったヴォーカル・グループ、さらには初期のサンバ歌謡と、ボサ・ノーヴァの源流となった古典的名演が勢ぞろいします。

そして3枚めの「放浪篇」はアメリカに渡ったボサ・ノーヴァがジャズやポップへと拡散し、ブームとなった時代の音源をたどりながら、永遠に新鮮なこの音楽のヒミツに迫ります。
ハービー・マンやキャノンボール・アダレイらによるジャズ・サイドからのアプローチ、そしてラテンのティト・プエンテからロックのシャドウズまで飛び出す多彩な選曲は、この時代の音楽をリアルタイムで追ってきたとうようさんならでは。
ボサ・ノーヴァという音楽をこれほど多角的に分析し、多彩かつ芳醇な味わいを楽しめるアルバムは、世界に二つと存在しません。

誰もが一生手元に置いておきたい「マスト・アイテム」です。

カテゴリーなし | 10時10分 | ↑トップ
2023年02月17日
中村とうようの「ボサ・ノーヴァ物語」●青春篇 ●源流篇 ●放浪篇(3CD BOX) 曲目表

※商品ページでは文量が多すぎて容量を超えてしまうため、こちらにトラックリストを掲載いたします。

『ボサ・ノーヴァ物語●青春篇』
1. ジョアン・ジルベルト/デザフィナード
2. ジョアン・ジルベルト/ワン・ノート・サンバ
3. エリゼッチ・カルドーゾ/想いあふれて
4. アントニオ・カルロス・ジョビン/アフェリシダージ(しあわせ)
5. ルイス・ボンファー/オルフェのサンバ
6. アゴスチーニョ・ドス・サントス/おまえのせいで
7. ディック・ファーニー/死ぬほどサウダージ
8. ディック・ファーニーとクラウデッチ・ソアーリス/ジマイス
9. バーデン・パウエル/イパネーマの娘
10. バーデン・パウエル/ボサ・ノーヴァによる即興
11. シルヴィア・テリス/ジンジ
12. カルロス・リラ/ぼくに同情を
13. マルコス・ヴァリ/夏のサンバ
14. マルコス・ヴァリ/もっと愛を
15. オスカル・カストロ・ネヴィス/悲しみの涙
16. クァルテート・エン・シ/愛に死す
17. ヴィニシウス・ジ・モライスとクァルテート・エン・シ/ふしだら娘
18. アントニオ・カルロス・ジョビン/サンバだけ踊る
19. ジョアン・ジルベルト/小舟
20. ジョアン・ジルベルト/もっと素敵なこと
21. ロジーニャ・ジ・ヴァレンサ(ギター)とセルジオ・メンデス・トリオ/私の悲しみ
22. セルジオ・メンデス・トリオ/ファヴェーラ
23. ジョルジ・ベン/マシュ・キ・ナーダ
24. カイターノ・ヴェローゾ/カヴァレイロ
25. マリア・クレウザ/使者
26. マリア・クレウザ/おまえとぼく
27. タンバ・トリオ/静かな愛

『ボサ・ノーヴァ物語●源流篇』
1. ノエール・ローザ/酒場のおしゃべり
2. ルイス・バルボーザ/リゾレータ
3. シロ・モンテイロ/偽のバイーア娘
4. ジェラルド・ペレイラ/申しぶんない貴婦人
5. ロベルト・シルヴァ/エスクリーニョ
6. バンド・ダ・ルア/月を見ながら
7. オス・カリオーカス/さよなら、アメリカ
8. ディック・ファーニー/ニックのバー
9. ルシオ・アルヴィスとディック・ファーニー(伴奏:ジョビン)/小さな家
10. ラダメース・ニャタリ/2枚の伝票
11. ラウリンド・アルメイダとバド・シャンク/スピーク・ロウ
12. チト・マジ/何も言うなよ
13. ジョニー・アルフ/しあわせな若者
14. エリゼッチ・カルドーゾ/帰りの歌
15. マイーザ、ジャメロンほか/リオ・デ・ジャネイロ交響曲[モロ〜明日のサンバ]
16. アゴスチーニョ・ドス・サントス/太陽の道
17. ビリー・ブランコ/美少年
18. ドローリス・ドゥラン/情事の終わり
19. ルシオ・アルヴィス/思い違い
20. ルイス・ボンファーとアントニオ・カルロス・ジョビン/疑惑
21. ロベルト・パイヴァ/みんながきみと同じだったら
22. エリゼッチ・カルドーゾ/カーニヴァルの朝
23. ジュカ・シャヴィス/ボサ・ノーヴァ大統領

『ボサ・ノーヴァ物語●放浪篇』
1. アントニオ・カルロス・ジョビン/イパネーマの娘
2. ロベルト・メネスカル/小舟
3. キャノンボール・アダリーとセルジオ・メンデス/ジョイスのサンバ
4. ハービー・マン/恋に違いない
5. バド・シャンク/帰り道
6. シルヴィア・テリス/ディスカッション
7. ボラ・セッチ/ソウル・サンバ
8. モアシール・サントス/エヴォーカティヴ
9. オスカー・ブラウン・ジュニアとルイス・エンリーキ/バハ・リンパ
10. ジャッキー&ロイ/悲しみのサンバ
11. ブロッサム・ディアリー/コルコヴァード
12. ポール・デズモンド/サンバ・カンティーナ
13. ズート・シムズ/レカード(パート2)
14. ティト・プエンテ/ゴサ・ボバ
15. ロス・フェデリーコス/サンバだけ踊る
16. ピエール・バルー(映画『男と女』サントラから)/サンバ・サラヴァー
17. バート・バカラック/小さな祈り
18. イーディ・ゴーメ/恋はボサ・ノーヴァ
19. ザ・シャドウズ/ボサ・ルー
20. ジョニー・アルフ/ご覧
21. チト・マジ/私にほほえんだ
22. シヴーカ/フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

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