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オフィス・サンビーニャのブログ
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2024年05月12日
ポルトガルギター 3Aモデル/月本一史さんのご感想
これまでのモデルに比べて良くなった点としてまず挙げられるのは、ペグの回転がスムーズになったことです。音のことじゃないのかと思われるかもしれないのですが、ギターラ(ポルトガルギター)は数曲弾くごとにチューニングが必要な楽器であり、弦の次に触る機会が多いのはペグです。そのペグの操作にストレスがないことは演奏する際、練習する際の心理面で重要な要素です。

音の面では12フレット近辺のハイポジションの音程も安定しているのが、この価格帯では特筆できるポイントです。
純粋に音のクオリティを求めるのであれば100万円クラスのオーダー品にかなわないのは当然なのですが、音の安定したエントリーモデルを安心して買える機会は貴重です。

また、同じスタイルのものでも1本1本サイズ感が違うのはハンドメイドであることの証左だと思います。

あくまでもお好みの範囲ですが、手を入れるとしたらブリッジとナットを骨素材のものに交換すること、それから弦高の調整です。
これは購入時に手を入れるよりも、楽器がある程度日本の気候に慣れてからのほうが良いように思います。

要約しますと、
・エントリーモデルとしては申し分ない、お値段以上のクオリティ。価格帯からすると出色の出来。
・演奏者のストレスが少ない造り
・手を入れるならブリッジ交換、ナット交換、弦高調整
・どっしりとした響きを求めるならコインブラモデルの方がおすすめ

ブリリアントな響きを求めるならリスボンスタイルを、どっしりした響きを求めるならコインブラスタイルをお勧めします。

月本一史(ギタリスタ/リスボン市立ファド博物館公認日本ファド大使)

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