アルゼンチンの至宝:エクトル・ロベルト・チャベラこと作詞作曲家/フォルクローレ・ギタリスト/歌手のアタウアルパ・ユパンキ(1908-1992)は、ケチュア系先住民の血を受け継ぐ父とバスク系移民の母の元、ブエノスアイレス州ペルガミーノで1908年に誕生。幼少の頃に伝統民謡の宝庫:同国北西部トゥクマンに移り、そこで音楽の土台を築きあげました。20歳頃より伝統民謡の要素も加味した作曲を開始し、1929年に処女作「インディオの小径」(Caminito del indio)でデビュー。1930年代から40年代は、彼にとって最初の多作の季節となりましたが、アルゼンチン共産党に入党をきっかけにその活動が反政府的と目され、40年代後半にはパリへと亡命。偉大なシャンソン歌手:エディット・ピアフの助力によって、同国の劇場で演奏する機会に恵まれた彼は、1950年、フランスのレコード大賞に輝くこととなりました。その吉報に態度を翻した政府は、再びアルゼンチンでの音楽活動を許可。以降は本国/ヨーロッパ間を行き来し、多くの録音を残しています。 そんなユパンキのの膨大なディスコグラフィーから選りすぐりの名演を集めた本作品。ここに収められたナンバーの多くは、ウルグアイ伝説のフォーク・シンガー:ダニエル・ヴィグリエッティ(1939-2017)、ヌエバ・カンシオーン(新しい歌)運動の中心的存在となった女性フォルクローレ・歌手:メルセデス・ソーサ(1935-2009)、死をもってチリの抱える問題を世界に知らせた社会派SSW:ビクトル・ハラ(1935-73)他、才能あふれるアーティストによってカヴァーされています。収録は「石のチャカレーラ」(A2)、「牛車にゆられて」(A8)、「トゥクマンの月」(B6)、「石と道」(A9)など、全17曲を収録。ユパンキ入門編としてもオススメです!
トラックリスト A1. El Arriero A2. Chacarera De Las Piedras A3. Tierra Querida A4. A Que Le Llamen Distancia A5. Chacarera Del Pantano A6. Recuerdos Del Portezuelo A7. Indiecito Dormido A8. Camino De Indio A9. Piedra De Camino B1. Me Voy B2. Calguita De Tola B3. La Viajerita B4. Los Ejes De Mi Carreta B5. El Alazan B6. Luna Tucumana B7. Duerme Negrito B8. La Colorada
2025年3月16日発売 ATAHUALPA YUPANQUI / A MI ME GUSTA QUE SUENEN