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米国では60~70年代に「ブラック・パワー」などに象徴される黒人による人種・民族的な地位や誇りの回復運動が巻き起こりましたが、もちろんそれはラテン系の人々にも波及し、米国の“自治的・未編入領域”であるプエルト・リコ島でも例外ではありませんでした。そのときにプエルト・リコのアイデンティティを示す音楽として好まれたのが「ヒバロ」という農民層が好んだスタイル。本作ではそんな音楽を現在でも大切にうたい続けている楽団の2003年作。リリース当時にはグラミーにノミネイトされた評価の高い1枚です。その軽快ながらも哀愁味のあるサウンドは、まさにプエルト・リコのソウル・ミュージックといえます。 |