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1915年にハイチに生まれたギタリスト/作曲家のフランツ・カソーズ。彼の数少ないレコーディング作品がフォークウェイズのカタログには残っています。1940年代半ばに渡米し、以降アメリカを拠点に活動するフランツは、ハイチのフォークロアと西洋クラシック音楽の教養をミックスさせた独自のギター音楽を確立しました。50年代始めにフォークウェイズへ吹き込みを行った後、当時大人気だったハリー・ベラフォンテのギタリストとして活躍、また若き日のマーク・リボーのギターの先生だったことでも知られており、後にリボーはフランツ作品のみを演奏したソロ・ギター作品をリリースしたり、フランツ楽曲の楽譜を出版したり、その再評価を積極的に促しています。
フランツ・カソーズがフォークウェイズに最初に吹き込んだのが、1953年の『へイシャン・フォーク・ソングズ』です。プエルト・リコ生まれハイチ育ちの女性歌手ロリータ・クエバスの歌唱でハイチの古い子守唄などのクレオール・ソングを聴かせる作品で、ロリータの端正な歌声ときめ細やかなフランツのギター/アレンジが清々しい、隠れた人気作です。
FRANTZ CASSEUS & LOLITA CUEVAS/ HAITIAN FOLK SONGS(CD-R) |