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商品名: |
リラズ/ローヤ ~ ファンタジー(LP) |
メーカー: |
Glitterbeat Records(通常輸入盤) |
メーカー型番: |
SGI-0140 |
価格: |
3,850円(税込) |
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70年代イラン・ポップのリヴァイヴァルを目指すイスラエル人女性歌手、待望のサード作の登場!
1970年代後半に起きたイラン革命によってその運命が大きく変わってしまったイラン・ポップを再発見し、国際感覚を取り入れたサウンドで大きく注目を浴びるイスラエル人女性歌手リラズが、さらにパワーアップした新作を発表してくれました。
ユダヤの血筋を受け継ぐリラズのご両親は元々イランに暮らしていましたが、イラン革命の騒動の最中1970年代にイスラエルのテル・アヴィヴへ移住。そしてその地で1978年にリラズは生を受けました。5歳で歌と楽器を始める一方で、11歳からは舞台女優としてステージに立つようになった彼女は、その後歌手と女優の二足の草鞋を履いて活動を行うようになり、2000年代にはなんとハリウッドにも進出しています。そんなアメリカでの暮らしで、彼女は同地に移民として暮らす数多くのイラン人たちのコミュニティに息づく文化に触れ、自身のルーツに大きな興味を持つようになります。そしてイランの古い歌などを集め研究するようになった彼女が、バターリング・トリオのRejoicerのプロデュースで発表したのが、デビュー作『ナーズ』(2018年)。そこではイラン革命前後に作られたペルシャ語ポップスの名曲などを、イスラエルの精鋭音楽家らの演奏をバックに聴かせました。その後ドイツのGlitterbeatに移ってリリースしたのが前作『ザン〜女性たち』(ライス INR-7199)で、カヴァー中心だった前作に対しその作品では彼女が作詞・作曲を手掛けた曲が半数を占めるなど、アーティストとしての成長を垣間見ることができました。
そして約2年ぶりに発表した新作が、通算3枚目となる本作。プロデュースは前作と同様、イスラエルのサーフロック・バンド“Boom Pam”の中心人物ウリ・ブラウネル・キンロトが担当し、さらにイスラエルの音楽家も多数参加。70年代風のアナクロ・サウンドを忠実に再現する一方で、2020年代らしい先進性も感じさせるアレンジは、前作以上に洗練されています。またウリやリラズのペンによる新曲を含む本作のアルバム・タイトルは、ペルシャ語で「ファンタジー」を意味します。そんな本作はイスタンブルの“人目につかない地下のスタジオ”で10日間かけて録音されたそうですが、それはイランとイスラエルには国交が無く、あまりこのようなアルバム制作をおおっぴらには出来ない事情があるから。ただ、本作のラストではイランからきた女性音楽家たちとタイトル・トラックの別ヴァージョンを録音するなど、そのような体制へ抵抗する姿勢も感じられます。
古き良き時代のイラン・ポップを懐古するだけない、ラディカルで攻めた音楽性も同居するリラズの音楽。まさに今のワールド・ミュージックの中枢を感じさせるアーティストと言えそうです。
トラックリスト
1. Roya
2. Azizam
3. Doone Doone
4. Mimiram
5. Tanha
6. Bishtar Behand
7. Junoonyani
8. Gandomi
9. Omid
10. Bi Hava
11. Roya/Female Version
LIRAZ / ROYA |