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商品名: |
エヴリティキ・ジギア/オルメニオン(LP) |
メーカー: |
Teranga Beat(通常輸入盤) |
メーカー型番: |
SSTB-0011 |
価格: |
3,080円(税込) |
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何ともトラキアン・サイケデリック・トランス・ミュージックがここに誕生!
これまでアフリカ大陸の大衆音楽の知られざる貴重音源を中心に紹介してきたセネガルのレーベル〈Teranga Beat〉。しかし近年になりギリシャを代表する作曲家キリアコス・スフェツァスのエスニック・ジャズの名作をリリースするなどし、従来にはなかった方向性を見せてくれました。そして同レーベルの最新作はキリアコス・スフェツァスに引き続き、同地ギリシャ出身のアーティストによる作品となりました。
エヴリティキ・ジギアはギリシャ北東隅に位置するエヴロス県で2007年に結成。バグパイプ、トラキアン・ライアー(小型の3弦撥弦楽器で弓を用いて演奏)、カヴァル(ブルガリアを中心とするバルカン半島、トルコ、アルメニアなどで、民謡や踊りの旋律を演奏する際に用いられる木製の縦笛)、ダヴル(ヨーロッパ・中近東諸国の民俗音楽において用いられる大型の両面太鼓)、アコーディオンおよびオルガンという5人編成のグループで、結成後は地元のフェスティヴァルや祭事を中心に活動してきました。エヴロス県はギリシャ神話に登場するオルフェウス誕生の地としても知られていますが、その神話がモチーフとなったトラキア(バルカン半島南東部の歴史的地域名)の伝統音楽とそれをモダナイズしたオリジナル楽曲/アレンジによるハイブリッドなサウンドが彼らの特徴となっています。2018年には、ワールド・ミュージックの国際的なイヴェント、WOMEX(ワールドミュージック・エキスポ)への出演が決定。この国際的な初舞台での演奏は〈古くて新しい未知の音楽〉として、インターナショナルなオーディエンスのみならず、地元ギリシャの人々にも大きな衝撃を与えることとなりました。
今回ご紹介するアルバムのタイトルは『オルメニオン』。オルメニオンとはギリシャ最北端に位置するビザンティン帝国時代から続く歴史ある地域で、ギリシャ、ブルガリア、トルコの国境が重なる場所でもあります。また、1920年代に北トラキア(現在のセルビアとブルガリア)と、東トラキア(トルコの欧州地域)から多くの難民が流入したことにより多文化/多言語化が進んだ地域でもあり、いわゆるトラキアの伝統音楽の継承と刷新を標榜している彼らの作品タイトルとしては、実に相応しいものとなっています。楽器編成は従来通りの伝統民俗楽器に加え、キーボード・パートにCBR-DIAMOND 800(40年ほど前に流通していたヴィンテージ・オルガン)/ムーグ・シンセサイザーを起用。この導入によって、サイケデリック・テイストやレトロ・グルーヴ感が加味されています。たった2日間で行われたスタジオ・ライヴ録音作品なのですが、それはもう火花の散るような激しいインプロヴィゼーションが盛りだくさん。機材には24トラックのアナログ・マルチトラック・テープ・レコーダー Otari MX-80を使用。トラキア音楽は根本的に強いトランス要素を有していますが、この全ての要素が融合したライヴ・レコーディングによって、まったく新しい形のワールド・サイケデリック・トランス・ミュージックが誕生しています。ギリシャ伝統音楽ファンの方はもとより、グナーワやガムラン、カッワーリー、ライなど、トランシーな感覚の強い民俗音楽ファンの方も必聴の一枚です!
トラックリスト
1. Fog
2. Maritsa
3. 5 Nights
4. Karsilamas 05:21
5. Ormenion
6. Anastenariko (Firewaliking Dance)
7. The Sun is Setting
EVRITIKI ZYGIA / ORMENION (LP) |