Office Sambinha ― オフィス・サンビーニャ

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説明

　アマリア・ロドリゲスが残した数多いレコードの中でも、自身が「完璧なレコード」と絶賛したのが1969年録音の『コン・ケ・ヴォス』だった。スタジオ録音としては間違いなく最高傑作。現代ファドの頂点を極めたと言っていい。
　注目すべきは、16世紀のルイス・デ・カモンエスを含むポルトガルを代表する歴代の詩人たちの名作を集結。それをフランス人作曲家アレン・ウルマンが現代的なファドにまとめあげたことだ。アマリアとともにファドの現代化を進めてきたのがウルマンだが、ここではやはりモダン派のギターラ奏者ジョゼー・フォンテス・ローシャを伴奏に迎える。そしてアマリアの歌声はまさに全盛期のもの。
　そんな名作アルバムが、未発表音源を含む２枚組、しかも豪華ブックレット付きで復刻されたのだから、これはニュースだ。ファド好きにはもちろん、女性ヴォーカル・ファンにも強力にお勧めしたい。