Office Sambinha ― オフィス・サンビーニャ

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説明

　1956年に国立放送局が設立したインドネシア初の国営レコード会社がロカナンタ社。同社はすでに制作は行っていませんが、所有する膨大なカタログをデジタル化する作業を開始し、復刻盤をリリースするようになりました。ただし大量の注文が見越せないためか、残念ながら盤はＣＤ-Ｒを使用していますが、それでもかつての素晴らしい音楽をマスター音源からノイズレスで聞けることは、かなり価値のあることです。今回はそんなロカナンタ音源の一部をご紹介いたします。

　ロカナンタを代表する女性歌手といえば、ライスからもアルバムを数点リリースしてきた“ジャワ歌謡の女王”ワルジーナです。彼女は1943年にソロ（スラカルタ）に生まれ、58年に地元ラジオ局のコンテストで優勝したことがキッカケで、ロカナンタからデビューを果たしました。『カチュ・ビル』は今回紹介する中でもっとも古い品番（CDI-002）が付いているタイトル。当時新作として作られたランガム形式のクロンチョンや、ガムランを交えた豪華なジャワ歌謡などを、瑞々しい歌声で披露。ここではすでに女王の風格が感じられる堂々とした歌い回しで楽しませます。