ジャスティン・アダムズ+3・ムスタファズ・3!? スーパー・トリオが突如誕生した!!
ジャケットに写る3人の名前が全部わかる人は相当なワールド・ミュージック通と言えるでしょう! 真ん中にいるのは、最近何かと話題のイギリス人ギタリスト/プロデューサーのジャスティン・アダムズ。ロバート・プラント・バンドのギタリストにしてティナリウェンの『アマン・イマン』(ライス
IDR-5050)のプロデューサー、さらに自身でもジュルデー・カマラとの連名で『ウソ偽りなし』(ライス
PPR-228)を今年発表するなど、今のワールド・ミュージック・シーンの最重要人物といえます。
そして残る二人はかつてワールド・ミュージック・シーンに金字塔を打ち立てたイギリスのグループ“3・ムスタファズ・3”の中心メンバー。左は“ヒジャズ・ムスタファ”ことベン・マンデルソン、そして右は“アンクル・パトレル・ムスタファ・ビン・ムスタファ”ことルー・エドモンズです。ベン・マンデルソンはグローブ・スタイルやピラーニャといったワールド・ミュージック系レーベルでたくさんのアルバムを制作した敏腕プロデューサーとしても活躍。そしてルー・エドモンズはかつてはパンク・バンド“ダムド”に参加していたほか、数々のグループを渡り歩いたセッション系弦楽器奏者です。そんな三者三様の強者が集まり“レ・トリアボリック
”というグループを作ってしまったのですから、これは大ニュースといって良いでしょう。
リヴァーマッドトワイライト(川の泥の薄明かり?)と名付けられたこのアルバムでは、これまで聞いたことのない実に不思議な弦楽器アンサンブルを聞かせてくれます。それぞれ世界の様々な弦楽器を操り、豊潤なストリング・サウンドを構築。使用楽器はギターをはじめ、サズ、マンドリン、ブズーキ、ハワイアン・ギター、バンジョウ、そのほか謎の楽器も登場して、セッションを繰り広げます。そこでモティーフになっている音楽も実に多彩で、USA/UKのフォーク・ミュージックやブルースからキューバ音楽、ハワイアン、バルカン音楽、さらにアラブやトルコをイメージさせるオリエンタルなものまで、世界中の音楽の要素が絡みあったミステリアスなストリング・ミュージックを堪能させます。
極めつけは、ジャスティンのギター・リフが炸裂するタイトル・トラック。セクシーにオーヴァー・ドライヴさせたエレキギターが中心となったプリミティヴなサウンドで、リスナーの大脳旧皮質にビンビンと刺激を与えてくれます。
この秋のワールドの話題作になることは必至です。
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(myspace)